史上最年少で祓魔師となった天才であり、名門高校・正十字学園への入学も決まっている15歳の少年・奥村雪男。雪男には燐という双子の兄がおり、二人は養父・獅郎や修道士たちとともに修道院で暮らしていた。悪魔の王・魔神（サタン）の落胤である燐から受けた魔障により、雪男には幼い頃から悪魔が視えていたが、自分の出自を何も知らずに育った燐には、悪魔が視えていることや祓魔師であることは一切話さず、普通の弟として接していた。しかし、燐が魔神の力に覚醒し、養父であり祓魔師としての師である獅郎が、燐を魔神から守り死んでしまった事で状況は一変してしまう。燐が祓魔師を目指し、祓魔師の養成機関である祓魔塾に入塾することになったのだ。初授業の日、講師として教壇に立った雪男の姿に驚愕する燐。雪男は、｢兄さんが父さんを殺したんだ｣と燐に銃を向け、祓魔師を目指す理由を燐に問う。｢強くなりたい｣という燐の答えは、祓魔師を目指していた幼い頃の雪男と同じ答えだった。燐の答えに聞き銃を下ろした雪男は、亡くなった養父に代わり、兄を守ることを決意する。

雪男の懸念通り、悪魔の息子である燐を危険対象として敵視する祓魔師は後を絶たない。塾生達が候補生認定試験の為の合宿を行った際も、雪男は祓魔塾の講師であるネイガウスが燐に対して強い敵意を持っている事に気づく。ネイガウスは、魔神が16年前に世界中の聖職者を大量虐殺した事件「青い夜」の生き残りで、魔神を強く恨んでいた。ネイガウスの過去を知り、あえて攻撃を受け負傷する燐。高い治癒力があるため大事には至らなかったものの、自己を犠牲にした戦い方をする燐を見て、雪男は燐の戦い方が魔神の力に頼り過ぎていると指摘する。この件以降、雪男は燐が魔神の力を使う事に強く反対するようになる。

そして林間合宿の際、雪男の最も恐れていた事が現実となる。燐は上級悪魔である地の王・アマイモンに襲撃され、雪男の忠告を聞かず仲間を守る為に大勢の前で魔神の力を使ってしまったのだ。青い炎は魔神の力の象徴であることから、燐が魔神の落胤であるという事実が正十字騎士團に露見。裁判の結果、燐は条件付きで処刑を免れてはいるものの、楽観的な兄の態度に雪男は危機感を募らせている。

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